SideMとアイナナの話

私はアイドルマスターSideM(以下SideM)のプロデューサー(ユーザー)です。SideMやアイドリッシュセブン(以下アイナナ)と並んで名前が挙げられるようなゲームは他にもいくつかプレイしていますが、私が一番熱をあげ応援しているのがSideMであり、315プロダクションのアイドル達です。

アイナナは始めてから半年にも満たないライトユーザーでしたが、もっとストーリーを読み進めて深く知ることが出来たら担当を名乗りたいアイドルがいました。アイナナのことはこれからもっと好きになる予定でした。


ところが、アイナナのトレパク問題がTwitterで話題になり、それが広がっていくうちにパクられ元としてSideMの名前が挙がるようになりました。

ショックとしか言い様がありませんでした。SideMのアイドル達がトレース素材にされたかもしれないこと、アイナナのアイドル達が他の誰かの為に考えられたポーズを取らされていたのかもしれないこと、どちらもショックでした。
既に同じアイドルマスターシリーズから両手で足りないほどの枚数がトレパクされている疑惑が出ていたこともあり、その頃からアイナナを純粋に楽しむことが出来なくなりました。
アイナナの、男性アイドルにしてはなんとなく不自然で違和感のあるポーズの謎もここで解けました。女の子がしている分には違和感のないポーズでしたから。不自然だけどこれがアイナナのこだわりなのかな…なんて思ってた自分が恥ずかしいです。

嫌なら黙って辞めればいい、という意見も一理あると思います。けれど私はそれが出来ませんでした。アイナナを嫌いになった訳ではなかったからです。大切なアイドル達が素材扱いされたかもしれないという疑惑は大変にショックでしたが、私にとってはアイナナのアイドル達も大切にしたいアイドルだったからです。

アイナナファンや静観している方の多くから「パクリだ何だと騒ぎ立てているが、どういう結末を迎えれば満足なのか」という言葉を聞いたように思いますが、私自身どういう結末を求めているのか、何が最善なのかはわかりませんでした。
ただ、アイナナユーザーの端くれとしてまたアイナナを楽しめるようになってくれたらいいなという気持ちはありました。トレパク問題が白にせよ黒にせよ、誰からも文句の言われないクリーンな状態でリスタートしてくれれば、と。

しかし長い沈黙を経てようやく運営から発せられたのは、疑惑の否定とテンプレートのような形ばかりの謝罪。どう見ても黒、良く言ってグレーだろうに公式の見解は白。まぁ、そう言うだろうなとは薄々思っていましたが。

あの謝罪文を受け、アイマスPの多い私のTLでは「あまり納得はいかないけど運営が白だと言うならもういい」という人がほとんどでした。
私はと言えば落ち込みはしたものの、運営の対応は気に入らないけどやっぱりアイドルのことは好きだからひとまずゲームは続けようと決めました。アイドルに罪はない、運営がどこかから勝手に持ってきたポーズを取らされているだけ、と言い聞かせて。



結論から言うとアイナナは謝罪文の出た翌日にアンインストールしました。ゲームをしていると「このカードトレパク検証されてたな」「こっちのカードももしかしたら…」「この先またSideMのアイドルや他の誰かが…」そういう思いがどうしても浮かんでくるのです。
今回の騒動において、私のSideMでの担当アイドルの名前はありませんでした。しかし担当でなくともみんな思い入れのある大切なアイドルです。

SideMのアイドルがこの2年、あるいはもっと長い時間、嬉しいことも悲しいことも悔しいことも含めて色んな経験をしながら築いてきたものは彼らだけの財産のはずです。

アイナナのアイドルの彼らにだって、彼らだけの思いや経験があるのではないですか?

キャラデザインや設定、ストーリーもパクリではと疑われているようなので果たして…という思いもありますがその辺りで名前の挙がるうたプリに関しては詳しくないのでストーリーや設定について意見はしません。
ただ、IDOLiSH7を初めて見たとき「うたプリかな?」と思ったことをよく覚えているので、少なくとも私はIDOLiSH7のビジュアルとユニット名に関してはうたプリを連想させる要素が含まれていると思います。


恐らく全員が幸せになる道は残されていないでしょう。アイナナ運営があの謝罪文をもって全てを終わりにするというならラレ側や問題提起している元ファンがやりきれない思いをすることになります。
何らかの追及を受けカードの差し替えやスタッフが変わってもトレパクされたというラレ側の傷は消えませんし、最悪コンテンツが終了するとなれば現ファンが悲しみトレパク問題について追及した人達のせいだとまた騒ぎになるでしょう。

何が最善なのかは、相変わらずわかりません。

大事なアイドルを素材扱いされて、アイナナ運営に失望して、アプリを消して。
それでも私はやっぱり、担当したかった彼のことを嫌いにはなれないです。
アイナナの行く末がどうであれ、彼が必要以上に悲しまないことを今は願うばかりです。